のっきーの凸凹ブログ

生きづらい系キノコがゆるゆる頑張るブログ。

世界一やさしい依存症の本を紹介します

今週のお題「最近読んでるもの」書きます。

のっきーが最近読んで、これは良書と思った本がこちらです。

 

 

世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?/松本俊彦著です。

アルコール依存からSNS依存にいたるまで豊富な症例とその解説、具体的な回復へのアクションの取り方、依存症の歴史とその仕組みなどなど、「依存症とはなんぞや?」が平易な文章で、とてもわかりやすく書かれています。

この本は「14歳の世渡り術」シリーズの一冊で、思春期の青少年(とその関係者の大人)に向けて書かれたものです。なので非常に読みやすい。柔らかく丁寧な文体で、難解になりがちな依存症のメカニズムなどもしっかり噛み砕いて説明してあります。青少年向けの本って当たりが多いんですよね。読み手の人生に多大な影響を与える可能性があるので、細心の注意を払って著されている。この本もまさにそれで、年齢関係なく読める良書です。著者の松本先生自身もゲーム依存の経験者ということもあって、説得力が違います。

本では依存症になりそうな人、なってしまった人を否定せず、寄り添う形で話が進むので、心がほぐれるような言葉にたくさん出会えます。のっきーのような自分はダメ人間だと思っている人にも優しいよ。実際の治療の紹介で、摂食障害&リストカットをしてしまう女の子の話がのっきーには特に響きました。しんどい気持ちに蓋をして我慢をし続けたせいで、自分の感情に鈍感になってしまい、「リスカがやめられない。なぜやるのか自分でもわからない」状態になっているんですよ。彼女は1日の行動を細かく記録して、行動からその時の感情を掘り起こしていく作業を繰り返して回復していきます。治療の過程で、友人関係のちょっとした会話のもつれや優秀な人間と比較される辛さなどが根っこにあることがわかるんですが、「あるあるある……」と首がもげるほど頷きながら読みました。

依存症って、ちょっとしたきっかけでズブズブなるよね。のっきーは今こそだいぶましになりましたが、長年スマホ依存で、ひどい時は一日中スマホを手放せず、お風呂と寝る時以外はずーーーっとポチポチポチポチネットの海に溺れていました。

春夏はチーズビット、秋冬はおさつスナックを買い込んで、間断なくボリボリ食べ続けながら、センシティブなコンテンツに没入し、ダラダラと夜更かしをして、いつまでも1日を終えられずにいました。翌日は体がだるく頭も重く、何もかも上手くいかなくて、さらに対象に依存するの悪循環。スマホ依存繋がりで、zozousedで古着を月に20万円も買っちゃったり(古着の方が量が買える&元値との差額が大きく高揚感がある)、半額の食品を求めて、電車に乗って何件もスーパーとドラッグストアをはしごして、ズッシリ重くなったエコバッグをひいひい言いながら持って帰ったりもしました。そのくせ買ったものは着ないし食べない。全部ダメな自分と辛い人間関係からの逃避行動です。

のっきーのような発達障害は特に依存症になりやすいと言われていますが、本当になりやすいと思います。普通の日常を送るだけで疲れてストレスが溜まりやすいし、理解者も少ないので孤立しがち。依存症=孤立の病とも言われているらしいですが、まさにそうだなと思います。のっきーの場合はストレス源の人間関係をバッサリ清算して、環境を変えたことで改善しました。しかしそこに至るまでが長すぎた。心も体も痛んだし。もっと早く依存症の知識を得て、自分の異常な状態に気づけていたらなあと今なら思います。

この本を読むことで当時の自分の答え合わせができたし、これからまた同じような依存状態にならないよう知識を得たので、とても有意義な本でした。気になる人は読んでみてね。