のっきーの凸凹ブログ

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横浜中華街おすすめ③原点に立ち返るお粥!「安記」

中華街シリーズ第三弾です。

今回もお粥のお店です。もうお粥しか紹介しないかもしれない……。混雑を避けて昼前には帰っているのと、お腹に優しいごはんが好きなのでそんな感じになっています。

お店は中華街の香港路にある老舗、「安記」です。1932年からある、古き良き中華街の面影を残す名店です。

安記はお粥の他にホルモン料理が有名です。が、10時の開店からお昼くらいまでは、仕込みが終わっておらずメニューが出揃っていません。頼めるのはお粥とシュウマイくらいかな?なのでホルモンをお求めの方はお昼頃から行くのがオススメです。

安記のお粥はこれまで紹介したお店のお粥とは一線を画しています。お粥の材料は米と塩のみで、鶏や貝柱などのだしは一切使っていません。

しかしこれが抜群に美味しい。一口目で「あ、うまっ、」となるくらいちゃんと旨みもあります。「鶏でも貝柱でもないし、何のだしだろう?」と不思議で、思い切ってお店の方に「とても美味しいです。これは何のだしですか」と聞いたら、「お米だけを4、5時間煮込んでいるの。塩むすびっておいしいでしょ。そのおいしさと同じ。いいお米を何時間も煮込んでいるからそうなるの」と教えてもらいました。しっかり味を出すために、お粥一杯に一日の摂取基準を超えるかという量の塩を入れているそうで、「透析をしている方は塩分量に気をつけないといけないから、うちのお粥を食べたらその日はそれ以上塩分を摂れないから大変なのよ」ともおっしゃっていました。とは言え食べている間はそんなにしょっぱいとは感じず、「謝甜記」と同じくらいの塩味かな?と感じました。「ダシ+塩」と「塩のみ」の味付けの違いなのかな?

濃度はもったりとサラサラの中間で、五分粥くらいです。とてもシンプルなので、中華粥というより日本のお粥のようです。お母さんが作る白ごはんのお粥を、プロがものすごく手間と時間をかけて洗練させたらこうなった、という味わいです。しみじみ、米と塩って美味しいんだなあと再確認させてくれます。

店員さんがとても気さくなマダムで、いろいろお話してくれます。「おすすめを聞かれたら白粥を勧めるようにしている」そうで、理由は「◯◯がおすすめ」と答えて、お客さんの苦手なものだったら困るからということでした。とはいえこれだけ美味しいなら白粥が一番の正解な気もする。具が入るにしてもベースが塩味なので、何でも合うと思います。のっきーは今回鶏むね肉の入った「鶏片粥」にしました。お肉が柔らかくて、お粥によく合っていました。5個で605円のシュウマイも美味しいです。お肉が粗挽きで、肉のうまみがしっかり味わえます。横浜のシュウマイといえば貝柱の旨みが効いた崎陽軒系のイメージがありますが、こちらは豚肉の非常にオーソドックスな味です。

それにしても、お米の銘柄を聞き忘れたのが悔やまれる。開店前にお店の近くでササニシキの米袋をどっさりカートに詰んだ業者さんを見かけたので、もしかしたらササニシキかもしれない……?

注文はお店のマダムがいろいろお話ししてくれるので、聞かれるがまま答えれば良いし、お水はおかわりも含めて持ってきてくれます。

70年を超える歴史と、年季の入った店構えと店内と、古き良き中華料理店がそのまま令和に生きづいている、とても味わい深い素敵なお店です。ご興味のある方は行ってみてね。