ゴンチャのタピオカミルクティーが美味しかったという話をします。
ゴンチャとは、台湾で生まれたお茶専門のカフェチェーンです。アジアを中心に世界に2000店舗以上を出店しています。日本では2018年頃から始まったタピオカブーム再燃の波に乗り、あちこちのショッピングモールで見かけるようになりました。スタバのように、お茶に自由なトッピングを加えて楽しめますよというコンセプトのお店です。ブームから数年経って、タピオカ熱が落ち着いた今も、一番人気はミルクティーのパール(タピオカ)トッピングのようです。
タピオカブームが激アツだった頃、のっきーも雨後のタケノコのごとく乱立していたお店のひとつで飲みました。一口目は美味しかったんですけど、二口目から「甘!!!!!」となって最後まで飲み切るのに苦労しました。ミルクティーも甘くてタピオカも甘くて、甘×甘で味覚の逃げ場がなくて甘さの袋小路に追い詰められる味だった。これがタピオカミルクティーというものかあ、パンチが強すぎるなあ、もう飲まんかなあ……、と思って数年。先日、映画を観に行った帰りに、映画館の入っていたショッピングモールでゴンチャを見つけました。ちょうど小腹が空いていたし脳も糖分を欲していたし、ーーー何よりあのブームの激戦とコロナ禍を生き抜いてきた店だ、面構えが違うーーーと思って入店しました。一番人気はブラックミルクティーのパール(タピオカ)トッピングとあったので、まずは安牌とそれを選びました。甘さと氷の量が選べて、甘さゼロの氷少なめにしてみたらこれがめちゃ美味しくて、数年前の甘すぎトラウマが吹っ飛びました。のっきー、修学旅行が長崎だったんですよ。学生時代はずっとぼっちだったから、行動班もお情けで入れてもらったグループで、肩身が非常に狭い中、なるべく存在がノイズにならないように縮こまって市内観光をこなし(そのびくついた態度がウザかったかも)、お昼に入ったお店で長崎名物のちゃんぽんを頼んだものの全く口に合わず、しかし旅のプランはグループの意向に任せきりなので美味しく食べるのは絶対マストで、「長崎もちゃんぽんもおいにはハードルがバリ高かとさね……」と思いながら頑張って最後まで食べました。数年経ってからリンガーハットでちゃんぽんを食べる機会があって、「え、ちゃんぽん、めっちゃうまいよ!!!!????」とそれまでのちゃんぽんのマイナスイメージが覆り、その勢いで「そういえば長崎の修学旅行もしんどいことばかりじゃなかったなあ……、ハウステンボスのピノキオのパスタやチーズの城のチーズや松翁軒のチョコラーテや、美味しいものにもちゃんと出会ってたなあ……」と芋づる式に思い出されて、思い出の半分はプラスに上書きされました。ゴンチャのタピオカミルクティーにも同じ現象が起きた。「激甘のミルクとモチモチのタピオカを太いストローで吸う行為が、かつて口唇期に母乳を飲んだ際の心地良い快の感情を想起させ、疲れた現代人に受けているのだろう」とかグチャグチャ考えていたけど、今は「お茶の香ばしさとミルクのまろやかさと、タピオカのほんのりした甘さが夏にぴったりでオイシイ!吸いながら食べるのも楽しいネー!」と思っています。一度ダメだと思ったものでも2度目で革命が起きることってあるよね。食べ物関係は特にそうもしれない。
タピオカミルクティー、家でも作れないかなーと思って調べたら、原価は安いけどかなり手間がかかっているのがわかり、うわーめんどいなやめとこってなりました。タピオカをお湯でじっくり1時間ほど茹で、しっかり洗ってぬめりを取り、濃いめに紅茶を入れて、ミルクと混ぜて専用のストローを用意して……とコロッケ並にタイパが悪い。1杯100円くらいでできるけど手間が100円じゃ済まないんだ。ワンコイン以下で飲ませてくれるゴンチャは神。ウーロン茶のミルクティーが美味しそうなので次はそれ頼むぞー。
Amazonにレンチン1分で作れる冷凍タピオカセットが売ってました。1杯200円以下で作れて、個包装になってるから余りも出ないしすごくいいかも!30パック入りが最小ロットだから、冷凍庫のサイズと相談かなー。